糖尿病にご注意を!

生活習慣病の中でも、代表的な病気の一つが糖尿病であることをご存知の方は少なくないでしょう。
しかしながら、糖尿病という疾患を聞いたことはあっても、どのような原因で、どのような症状が現れるのかを詳しくご存知の方は多くありません。
そこで、糖尿病の原因や症状などの概要について、ご紹介したいと思います。

糖尿病とは?

糖尿病とは?どんな病気?
 糖尿病は、血糖値が高くなり正常値を超えて高血糖状態となる疾患のことです。
血糖値とは血液中のブドウ糖濃度のことで、血糖値を下げる働きをするホルモン(インスリン)と、血糖値を上げる働きをするホルモン(グルカゴン、アドレナリン、成長ホルモン、コルチゾール)がお互いに働くことで、概ね80㎎/dl~110㎎/dlの狭い範囲の正常値に保たれています。

 何らかの原因によって、この狭い範囲の正常値を血糖値が超えてしまい、血糖値が下がらずに高い値が続く状態が高血糖状態であり、糖尿病なのです。
高血糖状態を放置して何も治療しないでいると、様々な合併症を併発・発症する危険性が高くなります。
合併症が併発してしまうと、その治療に時間を多く取られ、日常生活においても種々の制限が課されるため、大きく生活の質(QOL:Quality of life)が低下してしまいます。

 ちなみに、食事で体内に入った炭水化物や糖質が、小腸で吸収され肝臓でブドウ糖に合成され、このブドウ糖が血液を通じて運ばれ、脳ではブドウ糖が唯一のエネルギー源として利用される他、各組織細胞でも主要なエネルギー源として利用されます。

糖尿病の大きな原因

糖尿病の主な自覚症状
 糖尿病の原因は、血糖値を下げる働きをするホルモンであるインスリンの分泌が減少することで、体内のインスリンが不足して血糖値が下がらなくなってしまうことにあります。
インスリンの分泌は、膵臓に存在するインスリンを分泌する細胞で行われます。
ですから、生活習慣とは関係なく膵臓のインスリン分泌細胞そのものが破壊されることで、体内のインスリンが不足して高血糖状態になるのが、1型糖尿病と呼ばれます。

 一方で、肥満や運動不足などの生活習慣によって、膵臓のインスリン分泌能力が低下して、あるいはインスリンに対する感受性が低下して血糖値が下がらなくなり高血糖状態になるのが、2型糖尿病と呼ばれます。
日本における糖尿病患者の約90%が2型糖尿病だとされていて、一般的に糖尿病が生活習慣病だと言われる所以になっています。

 ちなみに、妊娠すると胎盤から血糖値を上昇させるホルモンが放出されるため、妊娠した影響で血糖値が高くなった状態のことを妊娠糖尿病と言います。

糖尿病の代表的な自覚症状

 糖尿病の初期症状としては、手足のしびれや便秘などが現れますが、特別な症状として捉えにくく、糖尿病に罹患していることに気付かないことがほとんどです。
このように高血糖状態になっていても、分かりやすい自覚症状が無いため、糖尿病では自覚症状が無いとされます。
しかしながら、ある程度血糖値が高くなると多尿や頻尿、口渇や多飲、体重減少、全身の疲労感や倦怠感といった糖尿病に典型的な自覚症状が現れます。

 多尿や頻尿は、血糖値が高くなることから余分なブドウ糖を尿として排泄しようと腎臓が働くことで生じる症状で、尿量が多くなるとともに、頻繁にトイレに行くようになります。
口渇や多飲は、多尿・頻尿によって水分が体内から失われるので、のどが渇き、水分を多量に摂取してしまう症状で、結果として多尿・頻尿になる悪循環が生まれます。

 体重減少は、インスリン不足でインスリンの媒介によるブドウ糖のエネルギー利用ができなくなり、脂肪などを分解してエネルギー利用する結果として体重が減ります。
疲労感や倦怠感は、エネルギー代謝がスムーズになされないために、栄養が不足する細胞が発生して疲れや倦怠感が現れる症状です。

糖尿病によっておこる怖い合併症

糖尿病の怖い合併症
 糖尿病が進行すると、いわゆる糖尿病の三大合併症と呼ばれる糖尿病性神経障害・糖尿病性網膜症・糖尿病性腎症を発症する可能性が高まります。
糖尿病性神経障害は、四肢を動かす末梢神経や心臓・胃腸などを動かす自律神経に障害が発生する病気です。

 高血糖による血流悪化で神経が酸素不足・栄養不足になり、神経のむくみや変性が生じ、四肢のしびれ・麻痺・感覚低下などの症状が現れます。
糖尿病性網膜症は、目の網膜の血管に障害が発生する病気で、目のかすみ・視力低下の症状が現れて、最悪の場合は失明に至ります。
これは高血糖によって血液がドロドロになり、網膜の細い血管が詰まるなど血流が悪化することが理由です。

 糖尿病性腎症は、血液を濾過(ろか)して老廃物を尿として排泄する役割を担う腎臓の機能が低下する病気です。
腎臓には細い血管が無数にあり、この細い血管で血液を濾過していますが、高血糖の血液が詰まり血管が硬化して濾過機能が徐々に低下することで、最終的には腎不全になり腎機能が失われるのです。
腎不全で腎機能が失われると、人工透析を受ける必要が出てきます。

 このような糖尿病の三大合併症の他にも、動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞といった血管障害を合併する可能性が高まります。

糖尿病の検査・診断

糖尿病の診断
 糖尿病か否かを判断するための検査は、主に血液検査と尿検査です。
空腹時に採血を行い、空腹時血糖値が110㎎/dlを超えてくると糖尿病の疑いがあると判断されます。

 また、空腹時に採尿して、尿を分析して尿糖が陽性の場合も糖尿病の疑いがあると判断されます。
血液検査や尿検査で糖尿病の疑いがあると判断されると、経口ブドウ糖負荷試験という検査を行い、この検査の結果で糖尿病か否かを診断することになります。

 経口ブドウ糖負荷試験は、ブドウ糖を口から摂取して、摂取後の血糖値の変動を記録して、その変動具合から糖尿病か否かを診断する検査です。

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 いかがでしたか?糖尿病の原因や症状などの概要について、ご理解いただけたでしょうか?
たしかに糖尿病の自覚症状は、他の病気と比べると大したことないかもしれません。

 しかしながら、糖尿病の恐ろしさは、実は糖尿病が原因で併発する合併症にあるのです。
糖尿病の三大合併症の一つでも発症すると、生活の質(QOL)は大きく低下して、日常生活が激変してしまいます。
ですから、糖尿病にならないように予防し、または糖尿病になってしまっても悪化させないように節度ある生活が求められるのです。

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糖尿病とは?症状から予防方法(食事、運動)について知る
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